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公園での運動で怪我をした場合における損害賠償請求の可否

公園でジョギングや遊具を使った運動を楽しんでいるとき、思わぬ怪我に見舞われることがあります。

こうした怪我について、公園の管理者などに損害賠償を求められるかどうかは、原因や状況によって結論が変わるでしょう。

ここでは損害賠償を請求できるケースと、請求が難しいケースを整理して説明します。

公園での怪我で損害賠償を請求できるケース

公園での怪我は、施設の不備や他人の行為が原因であれば、賠償を求められる場合があります。

ここでは請求が認められやすい典型的なパターンを取り上げます。

公園の施設や設備に欠陥があった場合

市や区が管理する公園で、遊具や手すりなどの設備の不備が原因で怪我をした場合は、国家賠償法2条1項に基づき、自治体に賠償を求められることがあります。

同条は、公の営造物の設置または管理に瑕疵があったために損害が生じたときの責任を定めた規定です。

瑕疵とは、その施設が通常備えているべき安全性を欠いている状態を指します。

たとえば老朽化したブランコの部品が外れて転落した、腐食した遊具が壊れたといった事例が当てはまるでしょう。

この責任は実質的な無過失責任とされ、管理者が定期点検をしていたとしても、瑕疵があったのならば基本的には責任を免れることはできません。

ただし、台風の直後といった、予測不可能で管理者が対応する時間的余裕が全くなかった場合は責任が否定されることもあります。

民間が管理する公園での怪我

公園が民間の管理する施設である場合は、国家賠償法ではなく、民法717条の工作物責任が問題となります。

工作物責任とは、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があり、それによって他人に損害が生じたときに土地の占有者もしくは所有者が負う責任のことです。

まず施設を実際に管理する占有者が責任を負い、占有者が損害防止のため必要な注意をしていた場合には、所有者が責任を負います。

所有者の責任は過失の有無を問わない無過失責任です。

また、遊具などの製品自体に欠陥があり、それによって損害が発生した場合には、製造業者等に対して製造物責任法に基づく損害賠償を請求できる可能性もあります。

他人の行為が原因で怪我をした場合

運動中に他の利用者とぶつかって怪我をしたといった、第三者の行為が原因であれば、その相手に民法709条の不法行為責任を問えることがあります。

ボール遊びの球が当たった、走ってきた人に衝突されたといった事例が考えられるでしょう。

相手が責任能力のない子どもである場合には、監督義務者である親が責任を負うこともあります。

また、リードを外した状態の犬にかまれて怪我をした場合は、飼い主に民法718条の動物占有者の責任を追及できる可能性があります。

公園での怪我で損害賠償が難しいケース

施設に問題がなく、利用者側の事情で生じた怪我については、賠償請求が認められないことも少なくありません。

ここでは責任を問いにくい代表的なパターンを紹介します。

施設に通常の安全性が備わっていた場合

公園の設備が通常有すべき安全性を備えていたのであれば、瑕疵がないと判断され、管理者の責任は認められにくくなります。

施設については、通常予想される危険に対して通常備えているべき安全性があれば足りるとされています。

そのため、異常な自然現象や、予測できない事態によって生じた怪我まで管理者が負担するわけではありません。

危険な使い方や異常な利用をした場合

本来の用法から外れた危険な使い方によって怪我をした場合は、賠償を求めるのが難しくなります。

滑り台を立ったまま滑る、後ろ向きに滑るといった使い方が一例です。

過去の裁判でも、想定外の行動による事故について管理者の責任が否定された例があります。

自分の不注意が主な原因の場合

平らな園路でつまずいて転んだといった、施設の不備ではなく自分の不注意が主な原因の怪我は、賠償を求めにくいケースにあたります。

損害賠償が認められるには、施設の瑕疵や他人の行為と怪我との間に因果関係があることが前提となります。

被害者側にも落ち度があった場合

施設や相手に一定の責任が認められる場合でも、被害者側に不注意があれば、賠償額が減らされることがあります(過失相殺)。

たとえば、注意書きを無視していた、危険を認識しながら無理に利用したといった事情が考慮されます。

まとめ

公園での運動による怪我で損害賠償を請求できるかは、施設に瑕疵があったか、他人の行為が原因か、利用者側に落ち度がなかったかによって結論が変わります。

施設の欠陥や第三者の行為が原因であれば請求できる可能性がある一方、通常の安全性が保たれた施設での自損的な怪我や危険な使い方による怪我は、請求が難しい傾向にあるでしょう。

個別の事情によって判断が分かれるため、自己判断が難しいと感じたときは専門家に相談することが望まれます。

岩熊法律事務所では、公園での事故による損害賠償に関するご相談を承っております。

怪我の補償でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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資格者紹介Staff

岩熊 豊和弁護士

岩熊 豊和Toyokazu Iwakuma

私は小学校入学と同時に野球を始め、楽しく真剣に打ち込んできました。

弁護士登録後も野球チームに入り、たくさんの選手の笑顔を見ている中で、「野球が好きだなぁ」という思いを改めて実感いたしました。

スポーツの現場では、暴力行為やパワハラ、いじめなどさまざまなトラブルが発生しているものの、選手が泣き寝入りをする結果となってしまうことも珍しくありません。

「スポーツを楽しむという原点を取り戻すこと」を目標に、スポーツを心から楽しむ選手を守るためリーガルサポーターとして日々取り組んでいます。

丁寧にお話をお伺いいたしますので、お悩みの方はぜひ当事務所へお問い合わせください。

所属団体

  • 福岡県弁護士会
  • 公益財団法人日本スポーツ協会ジュニアスポーツ法律アドバイザー

経歴

  • S47.11 福岡県飯塚市に生まれる
  • H3.3 福岡県立東筑高等学校卒業
  • H5.4 大阪大学法学部入学
  • H9.3 大阪大学法学部卒業
  • H10.10 司法試験合格
  • H11.4 司法修習生(53期)
  • H12.10 弁護士登録、はかた共同法律事務所入所
  • H30.9 岩熊法律事務所開設

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