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いじめの第三者委員会とは|被害者やその保護者が行えること

わが子がいじめの被害に遭ったとき、学校だけの調査で本当に事実が明らかになるのか、不安を感じる保護者は少なくありません。

そうした場面で重要な役割を担うのが、公平な立場から事実を調べる第三者委員会です。

ここでは第三者委員会の仕組みと、被害者やその保護者が行えることを説明します。

いじめにおける第三者委員会とは

第三者委員会は、いじめの重大事態が起きた際に設置される調査組織で、学校や教育委員会から独立した立場で事実関係を調べます。

ここでは設置の根拠や調査対象となる事態、委員の構成について整理します。

第三者委員会が設置される根拠

第三者委員会は、2013年に成立したいじめ防止対策推進法を根拠として設けられる組織です。

同法28条は、いじめの重大事態が起きた場合に、学校の設置者または学校が調査組織を設置すべきことを定めています。

学校という閉鎖的な環境では、当事者である学校だけの調査では客観性が十分に保たれないおそれがあります。

そこで利害関係のない外部の専門家を加え、公平性と中立性を確保しようとするのが、第三者委員会を設置する目的です。

調査の対象となる重大事態

第三者委員会は、いじめがあれば必ず設置されるわけではなく、重大事態に該当する疑いがある場合に設置の検討が始まります。

重大事態には、大きく分けて2つの類型があります。

1つ目は、いじめにより生命や心身、財産に重大な被害が生じた疑いがある場合です。

具体的には、自殺を企図したケースや、けがで治療を要したケース、うつ病などの精神疾患を発症したケースなどが含まれます。

もう1つは、いじめにより年間30日を目安に学校を欠席せざるを得なくなった疑いがある場合です。

第三者委員会の委員と役割

第三者委員会は、当該事案の関係者と直接の人間関係や特別な利害関係を持たない専門家で構成されます。

一般的には、次のような専門家が委員に加わります。

 

  • 弁護士
  • 精神科医
  • 臨床心理士や公認心理師
  • 教育学や社会学などの学識経験者

 

これらの委員が、いつ誰が何をしたのかという事実の解明、被害を受けた児童生徒へのケアの検討、再発防止策の提言という役割を担います。

事実を調べるだけでなく、今後の安全を守るための具体的な提案まで行う点が特徴です。

いじめの被害者が行えること

第三者委員会についての対応は基本的に学校側が主導しますが、学校側が消極的なケースでは被害者やその保護者による積極的な行動も重要です。

重大事態の申立てを行う

学校側が重大事態と認めない場合でも、被害者側から学校の設置者に対して重大事態としての対応を求めることが可能です。

申立ての窓口は、公立学校なら市区町村の教育委員会、私立学校なら学校の理事会などになります。

申立ては口頭ではなく書面で行い、いつからどのようないじめを受け、どのような被害が生じているのかを具体的に記載するのが望ましいでしょう。

調査への協力と意見の提出

第三者委員会の調査が始まったら、被害を受けた児童生徒や保護者が聞き取りに応じ、把握している事実や証拠を提供することが事実を明らかにするためのポイントとなります。

また、調査の目的や方法、調査事項などについて、被害者側が意見を述べることも認められています。

日記やメール、SNSのやり取りなど、客観的な記録は事実認定の重要な手がかりとなるでしょう。

報告書への所見添付と再調査の働きかけ

調査が終わると報告書が作成され、被害者側にも提供されますが、その内容に納得できないこともあるでしょう。

被害を受けた児童生徒や保護者は、調査結果についての所見をまとめた文書を、地方公共団体の長への報告に添えることができます。

調査が不十分だと感じる場合には、市長や知事などに対し、再調査の必要性を訴えていくことも一つの方法です。

報告書の公表の方法や内容についても、被害者側と確認のうえで進めることとされています。

弁護士に相談する

これらの手続きを被害者側だけで進めるのは、心身ともに大きな負担になりがちです。

弁護士に相談すれば、学校側への申入れや意見書の作成を、法的な根拠を踏まえた形で進めることができます。

委員の人選や調査の進め方に疑問がある場合の意見提出、報告書への所見作成などについても、専門的な助言を受けられます。

動きが遅い場面で粘り強く対応を求めていくうえでも、専門家の関与は心強い支えになるでしょう。

まとめ

第三者委員会は、いじめの重大事態が起きた際に、公平な立場から事実を調べるために設置される調査組織です。

重大事態には、生命や心身への重大な被害と、相当期間の不登校という2つの基準があり、疑いの段階で調査の対象となります。

被害者側は、重大事態の申立てや調査への協力、意見の提出、報告書への所見添付など、さまざまな行動を取ることが可能です。

岩熊法律事務所では、いじめ問題に関するご相談を承っております。

お子さまのいじめ被害でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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資格者紹介Staff

岩熊 豊和弁護士

岩熊 豊和Toyokazu Iwakuma

私は小学校入学と同時に野球を始め、楽しく真剣に打ち込んできました。

弁護士登録後も野球チームに入り、たくさんの選手の笑顔を見ている中で、「野球が好きだなぁ」という思いを改めて実感いたしました。

スポーツの現場では、暴力行為やパワハラ、いじめなどさまざまなトラブルが発生しているものの、選手が泣き寝入りをする結果となってしまうことも珍しくありません。

「スポーツを楽しむという原点を取り戻すこと」を目標に、スポーツを心から楽しむ選手を守るためリーガルサポーターとして日々取り組んでいます。

丁寧にお話をお伺いいたしますので、お悩みの方はぜひ当事務所へお問い合わせください。

所属団体

  • 福岡県弁護士会
  • 公益財団法人日本スポーツ協会ジュニアスポーツ法律アドバイザー

経歴

  • S47.11 福岡県飯塚市に生まれる
  • H3.3 福岡県立東筑高等学校卒業
  • H5.4 大阪大学法学部入学
  • H9.3 大阪大学法学部卒業
  • H10.10 司法試験合格
  • H11.4 司法修習生(53期)
  • H12.10 弁護士登録、はかた共同法律事務所入所
  • H30.9 岩熊法律事務所開設

事務所概要Office Overview

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