学校のいじめで訴えて改善するかどうかの判断ポイントを解説
学校におけるいじめ問題は、改善しているとは思えない状況が長年続いています。
それぞれの事案において関わる人や状況が違いますので、画期的な改善方法がないことも事実です。
とはいえ、学校のいじめ問題を改善するためのポイントが全くないとは言い切れません。
この記事では、いじめをどうすれば改善できるか、改善する方法について解説していきたいと思います。
学校のいじめは改善するのか?
学校現場における「いじめ」の問題は深刻な問題であり、日本全体を見ても改善しているとはいえない状況です。
なぜ、学校現場でのいじめが改善されないのか、この点に関して考えていきましょう。
すべてのいじめで使える改善法はない
大前提として、すべてのいじめの特効薬となるような改善策は存在しません。
いじめと言っても、その内容や原因、人間関係などはさまざまです。
すべてのいじめの事案に共通するポイントがあるわけではありませんので、何か1つの対策でいじめが改善することはありません。
いじめの改善には加害者の改心が必要
いじめを「解決」するのであれば、ある程度の方法が考えられます。
単純に考えればいじめ加害者と物理的に距離を取ればある程度の解決は可能です。
学校を転校する、自宅を引っ越すなど、加害者との接点をなくしてしまえばいじめの事案に関しては解決するでしょう。
しかし「改善」となると簡単ではありません。
改善とは、いじめの事案のみを解決し、ほかの状況は今までどおりの環境であることが条件となるでしょう。
いじめを改善する唯一ともいえる条件は加害者に改心してもらい、いじめの行為を辞めてもらうことです。
いじめ問題を解決できるのか判断ポイントは、いじめ加害者が改心できるかどうかという点ともいえるでしょう。
いじめ加害者の改心を期待できるのは?
では、いじめ加害者に改心してもらうには、どのような対応が必要になるでしょう。
この点に関して考えていきましょう。
事の重大さを認識してもらう
いじめの加害者にいじめ行為を辞めてもらうためには、いじめ加害者に事の重大さを認識してもらう必要があります。
単純に親に怒られる、教師に怒られるというだけでも、いじめ加害者が事の重大さを認識してくれる可能性はあるでしょう。
周囲の大半がいじめに否定的であることを気づかせる
いじめ加害者に改心してもらうためには、当たり前ですが「いじめはしてはいけないこと」だと認識してもらうことが重要です。
「いじめが悪いことである」というのは当たり前の話ですし、ほぼすべての人は認識している事実です。
しかし、いじめ加害者はこの当たり前の事実を知っていながら、いじめを行っていると考えられます。
いじめ加害者の改心を促すのであれば、周囲の人がいじめに対して否定的という当然の事実を伝えることが必要でしょう。
それでもいじめが改善しない、いじめ加害者が改心しないというのであれば、法的措置も視野に入れた対応が必要になります。
学校のいじめでも法的に訴えることは可能
子どもの学校でのいじめ事案に関して、法的に訴えるのはやりすぎと考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、いじめが原因でお子さんの将来に影響が出ると考えれば、裁判を起こしてでも状況を改善すべきです。
学校のいじめで法的に訴えられるとすれば、損害賠償請求や慰謝料請求などの民事裁判が中心です。
いじめの内容でお金を盗られた、けがを負わされたなどの事実があれば、脅迫罪や暴行罪といった刑事処罰を求めることもできます。
学校のいじめで法的に訴えるのであれば、ポイントは以下の4つです。
- いじめの証拠や証言を揃える
- 被害者である子どもの話を根気強く聞く
- 長期戦に備える
- いじめ問題に強い弁護士に相談する
学校のいじめ問題といっても裁判を起こす以上、しっかりとした証拠や証言を用意するのは重要です。
殴られるなどの被害があった場合は診断書を用意する、お子さんに日記をつけてもらう、いじめ現場を目撃した同級生に証言してもらうなど、万全の準備で挑みましょう。
また、いじめの改善で重要なのは、被害者であるお子さんが望んでいることを把握しておくことです。
そのためにもしっかりコミュニケーションを取り、あくまでもお子さんの要望を叶えるための裁判としましょう。
いじめの裁判に関しては、長期戦になることも少なくありません。
長期戦に備え、とくにお子さんの気持ちを支えるという点を重視しておくのがおすすめです。
いじめ問題に強い弁護士に相談しよう
学校のいじめを法的に訴える場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。
ただし、弁護士にもそれぞれ得意分野を持っています。学校問題や、いじめ問題に強い弁護士を探して相談してみましょう。
まとめ
学校現場におけるいじめ問題には、さまざまな形があります。
関わる人や事情がそれぞれ違いますので、すべてのいじめ問題を一気に改善できるという方法はないといえます。
いじめを解決するのであれば、いじめる側と距離を置くことである程度対処できます。
しかし、いじめを改善するとなると、いじめている側に改心してもらうことが重要になります。
保護者や教師、周囲の友人などからの指導や注意などでも改善が見込まれない場合は、法的手段に訴えるというのも一つの方法です。
法的手段を考えるのであれば、いじめの証拠となるような資料を準備し、いじめ問題に強い弁護士に依頼するのがおすすめです。
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岩熊 豊和Toyokazu Iwakuma
私は小学校入学と同時に野球を始め、楽しく真剣に打ち込んできました。
弁護士登録後も野球チームに入り、たくさんの選手の笑顔を見ている中で、「野球が好きだなぁ」という思いを改めて実感いたしました。
スポーツの現場では、暴力行為やパワハラ、いじめなどさまざまなトラブルが発生しているものの、選手が泣き寝入りをする結果となってしまうことも珍しくありません。
「スポーツを楽しむという原点を取り戻すこと」を目標に、スポーツを心から楽しむ選手を守るためリーガルサポーターとして日々取り組んでいます。
丁寧にお話をお伺いいたしますので、お悩みの方はぜひ当事務所へお問い合わせください。
所属団体
- 福岡県弁護士会
- 公益財団法人日本スポーツ協会ジュニアスポーツ法律アドバイザー
経歴
- S47.11 福岡県飯塚市に生まれる
- H3.3 福岡県立東筑高等学校卒業
- H5.4 大阪大学法学部入学
- H9.3 大阪大学法学部卒業
- H10.10 司法試験合格
- H11.4 司法修習生(53期)
- H12.10 弁護士登録、はかた共同法律事務所入所
- H30.9 岩熊法律事務所開設
事務所概要Office Overview
名称 | 岩熊法律事務所 |
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所在地 | 〒812-0038 福岡県福岡市博多区祇園町2−35 プレスト博多祗園ビル4階 |
TEL/FAX | TEL:092-409-9367 / FAX:092-409-9366 |
代表者 | 岩熊 豊和(いわくま とよかず) |
対応時間 | 平日 9:30~18:00 |
定休日 | 土曜・日曜・祝日 |