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スポーツの指導者向けの保険とは?

子どもたちにスポーツを教える指導者の方などは、指導中の事故に備える必要があります。

指導するスポーツによっては、ひとつの事故が大きな問題となるケースも考えられるため、指導者としても対策をする必要があります。

そのような対策の一つが保険への加入です。

この記事ではスポーツ指導者が加入できる保険の種類や、その保障内容に関して紹介していきます。

スポーツ指導者向けの保険に加入する方法

スポーツ指導者向けの保険といっても、どのように加入するかわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで、主なスポーツ指導者向けの保険の加入方法に関して、簡単に解説しておきましょう。

民間資格取得の特典

スポーツ指導者として民間資格を取得することで、その特典として保険に加入できるケースがあります。

保険加入が特典として付与される、代表的な民間資格を紹介しておきましょう。

 

  • 日本スポーツ協会(JSPO
  • NESTA
  • JATI
  • JHCA

 

日本スポーツ協会は旧名を日本体育協会といい、講道館柔道の創始者でもある嘉納治五郎氏が立ち上げた公益財団法人です。

NESTAは主にパーソナルトレーナーの資格認定を行っている世界的な団体であり、NESTA会員になることで加入できる保険があります。

JATIは資格がなくとも会員登録をすることで保険の加入が可能で、JHCAはその保険料の安さが魅力の民間団体です。

個人で加入できる保険もある

民間団体や資格取得を条件とせずとも、スポーツ指導者向けの保険を提供している会社があり、個人がこうした保険と契約する方法もあります。

地元の少年野球チームをボランティアで指導しているサラリーマンの方なども加入しやすい保険ですので、積極的に活用したい保険です。

JSPO公認スポーツ指導者総合保険

上で紹介したスポーツ指導者向けの保険の中から、JSPO公認のスポーツ指導者総合保険に関して紹介していきましょう。

アマチュアからプロまで加入可能

JSPO公認のスポーツ指導者総合保険の特徴としては、さまざまな方が加入できることでしょう。

 

  • 職業としてスポーツ指導をしている方
  • ほかの職に就きながらボランティアでスポーツ指導をしている方
  • 職には就かずボランティアでスポーツ指導をしている方

 

スポーツ指導者を職業として収入を得ている方はもちろん加入可能です。

また、上でも紹介した少年野球のコーチのように、ほかの仕事をしながらボランティアで指導をしている方、また専業主婦など職がない方がボランティアで指導をしている方も加入できます。

加入者の方の指導への取り組み方によって、加入できるコースが決まっているのが特徴です。

幅広く対応する保障内容

JSPO公認スポーツ指導者総合保険は、2つの保障を柱としています。

 

  • 施設所有(管理)者賠償責任保険
  • 団体総合生活補償保険(標準型)

 

賠償責任保険は指導者ではなく、他者がケガをしてしまった場合、その賠償責任を負うための保険です。

指導している子どもや、スポーツ指導と関係のない第三者がケガをしてしまったケースに利用できる保険ですので、さまざまなケースで活用できます。

たとえば少年野球の指導中に誤ってバットが子どもに当たってケガをさせてしまった、指導中の打球が通行人に当たってケガをさせてしまったケースで利用可能です。

 

総合生活保障は、指導者自体が指導の中でケガをしてしまった場合などに活用できます。

幅広いケースを保障してくれる保険となっていますので、スポーツ指導者で保険未加入の方はぜひ加入を検討したい保険といえるでしょう。

保険に加入するメリットと注意点

スポーツ指導者は業務上大きなけがに繋がる事故が少なくないため、保険に加入すべきといえます。

保険に加入するメリットと、保険の加入する場合の注意点を紹介していきます。

万が一の事態に対応可能

スポーツ指導者向けの保険には、指導者のケガに対応する保険や指導をする対象のケガに対する保険、さらに第三者のケガに対する保険など、さまざまなケースに対応できる保険があります。

とくに、第三者に危害が及んだ場合の保証は重要です。万が一の事態に備えるためにも、保険への加入は必須といえます。

働き方によっては個人での加入が推奨

一般的にスポーツ指導者として企業や団体に雇用されている場合、もしくは業務委託を受けて指導している場合には、その企業や団体が保険に加入しているケースが多いでしょう。

こうした場合は個人であらためて加入する必要はありません。

ただし、雇用形態によっては雇用主が保険に加入していないケースがありますので、その場合は個人で保険への加入を検討してください。

 

スポーツ指導者として働く場合は、雇用主に保険の有無を必ず確認しましょう。

保険に加入していない場合、もしくは加入しているものの保障内容が十分ではない場合は、別途個人で加入することを検討する必要があります。

まとめ

スポーツ指導者が加入できる保険があり、スポーツ指導をする方は保険に加入すべきといえるでしょう。

とくにスポーツ指導を職としている方は、ケガをしてしまうと、仕事ができなくなってしまいます。

スポーツ指導者としての職に就く際は、必ず保険の加入・未加入とともにその内容も確認しておきましょう。

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岩熊 豊和弁護士

岩熊 豊和Toyokazu Iwakuma

私は小学校入学と同時に野球を始め、楽しく真剣に打ち込んできました。

弁護士登録後も野球チームに入り、たくさんの選手の笑顔を見ている中で、「野球が好きだなぁ」という思いを改めて実感いたしました。

スポーツの現場では、暴力行為やパワハラ、いじめなどさまざまなトラブルが発生しているものの、選手が泣き寝入りをする結果となってしまうことも珍しくありません。

「スポーツを楽しむという原点を取り戻すこと」を目標に、スポーツを心から楽しむ選手を守るためリーガルサポーターとして日々取り組んでいます。

丁寧にお話をお伺いいたしますので、お悩みの方はぜひ当事務所へお問い合わせください。

所属団体

  • 福岡県弁護士会
  • 公益財団法人日本スポーツ協会ジュニアスポーツ法律アドバイザー

経歴

  • S47.11 福岡県飯塚市に生まれる
  • H3.3 福岡県立東筑高等学校卒業
  • H5.4 大阪大学法学部入学
  • H9.3 大阪大学法学部卒業
  • H10.10 司法試験合格
  • H11.4 司法修習生(53期)
  • H12.10 弁護士登録、はかた共同法律事務所入所
  • H30.9 岩熊法律事務所開設

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